よるの日記

みずの汚水バージョン

不安〜高校の反省文編〜

前回の続き

不安〜概論(?)〜 - よるの日記

 

遅刻して登校した昼、遅刻届を書く私を見ながら担任は、放課後に面談室に来いと呼び出した。

憂鬱な気持ちのまま教室へいき、友達B(反省文を書いたことがある)に反省文について聞く。

友達B曰く「担任優しかったよ!体調のことなら仕方ないしっていって代わりに反省文書いてくれた」

ほっとしてBに礼を言った。しかしこの希望は雲散霧消することとなる。

 

放課後、面談室に行った。

担任に原稿用紙を数枚渡される。

休んだ理由、反省、これからの改善点を書け、30分後に来るからと言われる。

 

無理だ。

休んだ理由はまだしも、何をどう反省したらいいんだ。改善点?改善できるなら今頃学校行けとるがな。

 

担任が代わりに書いてくれる気配があるどころか、体調不良だから仕方ない、とかこう書けばいい、とか言われることも無かった。

やはり理解してもらえるどころか、私はお荷物扱いだ。

 

誰にも理解されない体調。反省文に自分の状態や本心は書けない。

悔しくて涙が出そうなのを必死に堪えた。単なるズル休みや寝坊でもないのに、私はBちゃんと何が違うんだろう。何を書いたかはっきり覚えてない。

 

 

『過眠で起きられなかった、堕落した生活リズムを整えます』

そのような事を書いた気がする。

ただ、担任がそれを見て

『「過眠」なんて言葉は無いぞ。』

と言われ赤線を引いて書き直されたことだけはずっと記憶にある。

正しい日本語には「過眠」という言葉があるのか無いのかなんて分からないけど、

どこかで見聞きした言葉なのは確かだったし、

今ブログを書いてて変換候補にも出ている。何より、当時の自分の状態を表すのに一番ピッタリな言葉だったのだ。

過眠、という言葉を使うことでできるだけ自分の状態を嘘をつかず正確に書こうと思っていただけに、担任の言葉は心を抉った。

 

担任に色々訂正され、嘘だらけの反省文を提出したのは呼び出されてから2時間後だった。

11月。外はもう寒くて暗かった。

 

人に体調のことを理解されないだけならまだしも、反省文を書くということによって自分で自分に嘘をつく&それを形に残してしまったということで心が死んでいた。

 

思い通りにならない体調、そしてその為に受験近いのに勉強殆どできていないこと、恐らくこのままだと第一志望に届かないこと、人に体調不良も苦しみも理解されないこと、そして何より自分に対する怒りそれでいっぱいいっぱいで死にたくて仕方なかった。

 

封鎖され、いまや物置になっている下駄箱の隅でどうしたら楽になれるかかんがえていた。

ふと、カバンにあったカッターの存在が頭に浮かんだ。

左手首にカッターを突き刺した。血がいっぱい出た。少し落ち着いた。

もしコレを担任が見たら、慌てて止めるんだろうな。見て見ないふりをしたくせに。笑えてきた。

 

時計を見たら7時を過ぎていた。生徒の下校は6時半が門限。自分が学校残ってこんなことしてるのも知らず担任は既に帰ってるだろうな。と考えてみた。担任に対して、悲しい、とかざまあみろ、とか思うのかなと思ったけど、特に何も感じなかった。

そのまま物思いに耽ったり、相変わらず腕切ったりしてたら8時を過ぎていた。

そういえば、嫁が寝落ちして起きたらこの位の時間だったらしく、守衛さんにバレないよう窓からだっけ?教室を抜けて更にフェンス超えて帰ったとか言ってたな。

 

嫁より長く学校にいる時間更新してみようか。

腕を切るのはその頃にはどうでも良くなっていた。

それから30分たって

そのまま守衛さんが来たから帰った。

(終わり)